夏に聴きたい第3弾 深夜に聴くダーク&ミステリアス"納涼系"トラック10選
いよいよ第3弾までやってきた。最終回となる今回は'怪しげな'曲たちを中心に紹介。
前2回は軽い説明も併せていたがミステリアスということで一切補足情報は無しでお送りする。
今回分のプレイリストはこちら。
1.Radiohead/Pyramid Song
2.CUTS/Bunsen Bunner
3.Fennesz/Instrument 4
5.Miles Davis/Silence Is The Way
6.Alfa Mist/Breathe
7.Odol/Green
8.Tim Hecker/The Piano Drop
9.Jordan Rakei/Lost Myself
10.HONNE/I Can Give You Heaven(Late Night Mix)
前2回の記事はこちら。
#3 ロックをブラスバンドで?突然変異的グループ Brass Againstに痺れろ!
ブラスバンドと言われると普通はこんなオーケストラチックな演奏をイメージしたり
高校生や実業団チームの演奏をイメージする方がほとんどだろう。
かくいう管理人もそうだったのだが、
先日そんな既成概念を打ち壊してくれるグループを見つけてしまった。
彼らの名はBrass Against。
ギター担当Brad Hammonds率いるBrass Againstは、"Exceptional Music"つまりトガった音楽をテーマにロックの名曲をブラスバンド形式でカバーするグループだ。メンバーはボーカル以外にサックス,トロンボーン,トランペット,スーザフォン,ドラムで構成。
グループ名が示唆しているようにRage Against The Machine(&Audioslave)の名曲を中心に他にもToolの曲などもカバーしている。
ひとまずAudioslaveカバーの最新発表曲をお聴きいただこう。
トランペットの音でヘドバンしたくならなかった人はブラウザバックして結構です。そう言い放ってしまう程衝撃を受ける音色だ。
まず一見ロックには合いそうにない吹奏楽器が重層的に組み合わさることで、ロックらしい'歪み'のような音を生み出していることに驚く。また奇をてらってロックを選んでいるのではなく、節々のアレンジに原曲愛やロックに対するリスペクトが感じられるのがクールだ。
ボーカルの歌唱力がハンパないのは言うまでもないが、ここまで「痺れ」るさせてくれるアーティストは久しぶり!
他にもToolのThe Potカバーや
レイジのGuerrilla Radioカバーが特にオススメだ。
残念ながら各種円盤は未発売でストリーミングサービスでは聴くことが出来る。
最後に彼らの公式ページのリンクを貼っておく。興味のある方は覗いてみてはいかが?
夏に聴きたい第2弾 夕暮れに合うエモ&チル"哀愁系"トラック10選
やってきました、第2弾。今回は海岸沿いで眺める夕暮れをイメージして少しチルで感傷的な気分に浸れる楽曲を特集。
今回もSpotifyにプレイリストをまとめていおいたので是非。
1.Lany/Break Up
エモファン界隈では御用達のLanyをまずは聴いてもらおう。エモ良しボーカル良しメロディ良しと役満状態で無敵な一曲といえるだろう。
2.Flight Facilities/Arty Boy
こちらも似た雰囲気の良曲。
ここで水曜日のカンパネラ登場。大サビ前の間奏ギターが味わい深い。「引き算のエレクトロ」そんな題が合いそうである。
4.ねごと/サタデーナイト
邦楽繋がりでねごとの一曲を紹介。吹いたら消えてしまいそうで、すぐに忘れられてしまいそうな、まるで無自覚に発した'ねごと'のような儚さが最高だ。
5.Jorja Smith/Blue Lights
先日初来日してサマソニにやって来たJorja Smithの一曲。この曲がキッカケで彼女が注目され始めたため文字通り代表曲といえる。
余談だが警察車両のランプを暗喩した題名を冠するこの曲の歌詞やMVには、差別問題や偏見の非難という強いメッセージが盛り込まれており彼女の文学的秀才さも感じられる。
6.Sidibe/I'm Only Dreaming
プリンスが絶賛したことで一躍注目を浴びているシンガーSidibe。イージーリスニングが特徴で夕暮れにもピッタリだ。
7.Benny Sings/Can You Believe It's Magic
「最高」。以上。
8.Louis Cole/Last Time You Went Away
先日リリースされたばかりの最新アルバムからの一曲。オーケストラ調の演奏とルイス・コールのハスキーボイスが絶妙に混ざり合い、極上チル空間を生み出す。
9.Tom Misch/Wander With Me
ネオソウルの新星Tom Mischの歴史的傑作アルバムBeat Tape 2より。このアルバムは全体的に凄まじいクオリティでネオソウルを普段聴かない人にもぜひ聴いてもらいたい。
10.Mosss/If You Want
素性がよく分からないMosssというアーティストの一曲。ソウルとエレクトロの融合なのだがどちらにも傾かない絶妙なバランス感覚にハマる。
夏に聴きたい第1弾 真昼の"除湿系"トラック10選
どうも、28度が涼しく感じてしまうほど体が狂ってしまった関東人の1人です。
さてさて全3回に渡って夏ソングを特集していく。前半となる今回は日中ver.として除湿系と題し、明るめの曲たちを集めた。
もちろん紹介した楽曲達はspotifyのプレイリストにまとめている他、紹介しきれなかった物も入れているので気に入った方は是非どうぞ。
1.Capital Cities/Levitate
一曲目はCapital Citiesの新譜だ。Levitateつまり浮遊するような感覚に。
2.The Griswolds/16 Years
シドニー出身のオルタナポップバンドThe Griswoldsのデビューアルバムより。とにかくアーバンな雰囲気が充満していて'80sや'90sの少しレトロなメロディーと現代都市感が絶妙にマッチした一曲。このバンドは他にも良曲を発表しているので要チェックだ。
3.+/- Rewrite The Story
昨年は来日公演も行なったアメリカのインディーバンド+/-(プラスマイナス)の5thアルバムより。ザ・正統派というような音感でジメッとした空気を吹き飛ばしてくれる。ギターが気持ちいい。
4.Lian La Havas/Elusive
ソウル界の期待の新星リアン・ラ・ハヴァスの一曲。この曲を聴いたが最後、【ハンモックに揺られながら寝落ちしたい】という願望に満たされてクラッとくる。
5.Vinyl Theatre/Shine On
The Royal Concept、SmallpoolsそしてPassion Pit。これらの系譜に連なるドリームオルタナバンドがVinyl Theatreだ。ロック色が若干強めでライブで聴いてみたい。
6.M63/New Map
解散したばかりの某アイドルグループではないことは強調しておこう。
ちなみに管理人はこの曲を聴きながら首都高をぶっ放し、ネズミ捕りにかかった事がある。信じるか信じないかはあな
7.Starley/Been Meaning To You
遅咲きのディーヴァStarleyがその名を知らしめることになった一曲(本人がめちゃくちゃ美人ということは黙っておこう)。
8.Fickle Friends/Swim
この曲には個人的な思い入れが色々ある。ハスキーなボーカルの少し哀愁がかった声が良い。
9.Smallpools/No Story Time
こちらは管理人的ベストサマーチューン!とことん明るいメロディーと相反した哀しい歌詞が印象的。この曲が収録されているアルバムLovetap!の完成度は折り紙つきで、ドリームオルタナファン特にWeezerやPassion Pitファンはブッ倒れるだろう。
10.Mamas Gun/Red Cassette
この曲は説明不要だろう、そう投げ出したくなる名曲がこれ。「ザ・多幸感」とでも言うべき雰囲気には圧倒される。
以上、夏に聴きたい除湿系ソング10選である。ぜひ皆さんのオススメの除湿系ソングも教えて欲しい。
第2弾は一気に趣を変えて『夏の夕暮れに聴きたい"エモ&チル"トラック特集』。お楽しみに。
新人発掘プロジェクト Vol.4 ダーク&クールなエレクトロソウルに酔いしれろ! kodämaが最高。
最近管理人はフランスのインディーシーンをディグるのがブームなのだが、今回はその最中に見つけたアーティストを紹介しよう。
Kiala OgawaとThomas Hugenelで結成されたKodämaはパリに活動拠点を置くエレクトロソウルデュオ。ボーカルのKiala Ogawaはアフロビートの創始者と云われるFela Kutiのギタリストを父に持つ才女で、最新作では父との共演も。さらに彼女の母親は日本人だそうで主に日本や西アフリカ系の音楽から大きな影響を受けている(日本語も上手)。
音楽的な特徴としては
・アフロビート由来の重厚な打ち込み
・ジャジーソウルとエレクトロの調和
が挙げられるだろう。特に後者が管理人の推しポイントで、WonderやTeru Teruでその片鱗を覗かせている。
と書いてはみたが結局ただただカッコいいのである。いまだかつてこんなにお洒落なテルテル坊主の歌があっただろうか?
また名前であるKodämaも日本語の'こだま'が元のようでエコーしていくような彼らの音楽性にピッタリ。余談だが'こだま'には木霊という意味もあり、2016年リリースの1stEPの最初に収録されている「Palo Santo」が聖なる樹を意味することからダブルミーニングで付けているのかも?
では最新EP『Black Cloud』を紹介。まずは「Jam With Soseki」をどうぞ。
この曲の特徴はやはり後半のポエトリーリーディングだろう。笑 「・・・とどまるなれ〜」が印象的だがこの詩はどうやら正岡子規の作品【行く我にとゞまる汝(なれ)に秋二つ】が元ネタのようで、調べてみると正岡子規の学友 夏目漱石との別れの句らしく曲名Jam With Sosekiとも符合する。本人たちに何故この曲を作ったのかぜひ聴いてみたいところ。
ちなみにこのEPには他にも直接詩を読むパートが挿入されている。
続いて「Water No Get Enemy」。こちらはFela Kutiのカバー曲で原曲よりも陰鬱な構成でジャジーソウル感溢れるトラックに。
日本との親交が深いKialaは実はSoil&Pimp Sessionsの今年リリースの最新アルバムDAPPERにもゲストボーカルとしてyahyelの池貝峻と共に参加しているのでこちらも興味のある方は是非!
今回はこの辺で。
Jordan Rakeiの新プロジェクトKwaliaが'ヤバい'。
My side project @kwaaalia releases it's debut EP today. @richardmelko and I worked on this together, and we are proud to share it to the world. He's a legend... Listen, purchase and download via - https://t.co/wvVjJOe8aP pic.twitter.com/GFXeYnfREZ
— Jordan Rakei (@jordanrakei) 2018年7月27日
Jordan Rakeiをご存知だろうか?
2016年のアルバムCloak発表以来グングン知名度を伸ばし着実に力を付けてきている注目のネオソウルアーティストである。
そんな彼が今日(7/27)、サイドプロジェクトとしてKwaliaという名義で新作を発表した。
このKwaliaとはJordan RakeiとRichard Melkonianというコンテンポラリー系のトラックメイカーがタッグを組んだデュオのようで、相方はJordan Rakeiもかなりの信頼を置く実力者らしい。ひとまず聴いていただこう。
そう'ヤバい'のである。ネオソウルな風味を匂わせつつも基本はコンテンポラリークラシック,アンビエント,もしくはエクスペリメンタルの音色で、それに乗るJordan Rakeiの暗い歌声に怪しい愉悦を覚えてしまう。
Pursuit収録の3曲もそれぞれ独特な顔を持っている。Pulseは歪な旋律で展開されるかと思いきや後半に打ち込みが現れるイルなテクノで、Voidはピアノがエモーショナルなネオソウル。そしてThe Wavesは前2曲の要素を合体させた一曲で聴き応えが凄い。
取り急ぎ書き連ねてしまったが、管理人的には2018年最も衝撃を受けている。ぜひ皆さんもこのKwaliaに注目を!
#1 今夏はSobsで決まり。新世代エモポップを聴け!!
夏がやって来た〜
5分程度で軽めにオススメサウンドを紹介するシリーズ第1回は今夏絶対に外せない注目バンドSobsを紹介。
彼らの名は【Sobs(ソッブス】。Celine Autumn, Jared LimそしてRaphael Ongの3人から成るシンガポール出身のバンドで、ジャンルはキラキラポップ系のオルタナティブだ。
先日リリースされたばかりのデビューアルバム「Telltale Signs」よりTelltale Signsを聴いて貰おう。
AlvvaysやSmallpoolsあたりとも共振する美しくも切ないサウンドには惚れ惚れしてしまう。特に後者に見られる'キラキラ系なのに歌詞は悲哀'であることが印象的だ。
Telltale Signsは流石デビューアルバムと言わんばかりの品揃えで、表題曲以外の7曲も必聴!管理人のお気に入りはBreakfastという曲でドライブとの相性が良さそう。
気になった方は是非アルバムを通して聴いてみて欲しい。直接もしくはbandcamp経由でこのアルバムのカセット(!)を購入できる他、日本限定で対訳+カバーのボーナストラック付きでCDが販売される(7/27)こともお知らせしておこう。
では。