新人発掘プロジェクトvol.5 21世紀のニック・ドレイクことOliver Wilde/Pet Shimmers
今回扱うのはブリストルを根城に活動するオルタナティブ/インディーミュージシャンOliver Wildeだ。
lo-fiなサイケを基調としてシューゲイズ/ドリームポップ/エレクトロニカ等を横断しながら独特な世界観を爆発させるのが彼の特徴といえる。また「21世紀のニック・ドレイク」という異名が示すように、その世界観は明らかにメランコリックでダウナーだ。
同時にサイケなのでキメているかのような底抜けの明るさもあるものの、それは鬱を引き受けた上での回帰した明るさという屈折した表現で..... などと御託はいくらでも並べられるがとりあえず聴いて欲しい。
もともとOliver WildeはOliver本人をボーカル(兼ギターなど)とする複数編成のグループなのだが、2019年からOliverによる新プロジェクトが始動した。その名もPet Shimmersだ。
Oliver WildeのほかにLexie Jennings, Helena Walker, Will Carkeet, Mig Schillace, Richard Clarke, Ellie Grayらをメンバーに迎え、多層的な音が印象的(とはいえ差別化出来ていないような気もする)だ。
2ndシングルでは最近着実にファンを増やしているグループGoat Girlをボーカルに迎えるなど選球眼も間違い無し。3月に公開された新作はドリームポップ強めの酩酊ソングとなっている。どちらも必聴だ。